相続人が行う「準確定申告」とは
カテゴリー: 税務・会計の最新チェックポイント
2020-03-11
新型コロナウィルスの感染拡大を防止するため、所得税、贈与税及び個人事業者の消費税の申告・納付期限が4月16日(木)まで延長されることになりましたが、亡くなった方に関する「準確定申告」は、この確定申告期限とは異なります。
◆「準確定申告」は相続開始から4カ月以内に
「準確定申告」とは、年の中途で亡くなった方の確定申告を相続人が代わって行う手続きのことです。
所得税の確定申告は、毎年1月から12月までの1年間の所得について、通常であれば翌年3月15日までの間に申告・納税をしますが、準確定申告は被相続人が亡くなった年の1月から亡くなった日までの所得について、相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内に申告・納税をします。
準確定申告は、亡くなった全ての方が必要となるわけではなく、被相続人が確定申告をしなければいけない方
*給与収入が2千円超
*給与所得以外の所得が20万円超
*公的年金等の収入が400万円超
*事業所得がある方
などに該当する場合、申告が必要となります。
◆準確定申告書の提出先などは
一方、確定申告をする必要ない方が亡くなった場合でも、被相続人が高額の医療費を支払っており医療費控除を適用できる場合などは、準確定申告をすることで還付を受けられる可能性があります。
なお、準確定申告は、相続人の住所地の管轄税務署ではなく、被相続人が亡くなった当時の住所地の所轄税務署に提出します。
また、相続人が複数いる場合は原則、各相続人が連署により申告書を提出する必要があります。
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