災害に関する税制上の取り扱い
カテゴリー: 税務・会計の最新チェックポイント
2017-07-14
福岡・大分県を中心とした記録的豪雨により、被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
今般の災害により被害を受けた中小企業対策として、日本公庫等による災害復旧貸付や信用保証協会によるセーフティネッ卜保証、小規模企業共済制度の加入者に対する災害時貸付などが実施されます。
◆会社の資産が損害を受けた場合など◆
災害により商品や店舗などが滅失・損壊した場合の損失額や、損壊した資産の取壊し、土砂などを除去するための費用は損金になります。また、損傷を受けた店舗や機械などの固定資産について、原状回復のために補修などを行った埸合や、被災前の状態を維持するための補強工事などに支出した費用も修繕費として損金になります。
なお、災言を受けた取引先に対して、災害見舞金の支出や、事業用資産の供与などを行った場合の費用は、交際費等にはならず損金になります。
◆災害に対応する税制上の措置が常設化◆
29年度税制改正において、災害に対する税制上の措置が常設化され、法人税関係では「災害損失の繰戻しによる法人税額の還付」など震災特例法で手当てされていた措置の一部が常設化されました。
災害損失の繰戻し還付は、災害のあった日から1年を経過する日までの間に終了する各事業年度(又は災害のあった日から6月を経過する日までの間に終了する中間期間)において生じた災害損失欠損金額がある場合に、災言欠損事業年度開始の日前2年 (青色申告でない場含は前1年)以内に開始した事業年度の法人税額のうち、災害損失欠損金額に対応する一定額を還付請求できるというものです。
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