NISAに係る制度改正について

カテゴリー: 改正論点 
2014-04-30

今年からNISA(少額投資非課税制度)がスタートしましたが、26年度税制改正により使い勝手が改善されます。

◆来年から1年毎に金融機関の変更が可能に◆
 NISAは、専用口座内で年間100万円を上限に購入した上場株式や株式投信等による売買益や配当などが非課税となる制度です(非課税期間は5年)。
 NISA口座を開設する場合、現行は勘定設定期間(①26年~29年、②30年~33年、③34年~35年)ごとに1つの金融機関に限られているため、最長4年間は他の金融機関に変更・開設できないこととなっていますが、改正により1年毎に口座を開設する金融機関を変更することが可能になります。
 また、NISA口座を廃止した場合についても、同一の勘定設定期間内に口座を再開設することができるようになります。
 これらの改正は、27年から適用されます。

◆NISA口座で損失がある場合の留意点◆
 NISA口座では、売買益や配当などが非課税となる一方で、損失が生じた場合はなかったものとされるため、特定口座などで保有する上場株式等の売買益や配当金等との損益通算や、繰越控除は適用できません。

 また、5年間の非課税期間の終了後に、上場株式等を特定口座などの課税口座に移管した場合、その時点での時価が取得価額となります。例えば、100万円で購入し50万円に値下がりした株式を特定口座に移管した場合、取得価額は50万円となるため、移管後に株価が回復し100万円で売却すれば、50万円の利益が生じたことになり、課税されます。


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