起業入門(5)会社の名称(商号)のルールと決め方

カテゴリー:  
2014-12-24

会社の名称のことを会社法では、『商号』と言います。商号は、会社を作る人の想いがこもっていますので、最後まで迷う方が非常に多いです。今回は商号のルールと決め方について解説します。

商号のルール
商号は、好きなように決めることができますが、一定のルールがあります。

ルール①同一住所で同一商号はダメ
まったく同じ住所で全く同じ会社の称号は、区別ができないため登記することができません。
インターネットや電話帳で検索をしてみましょう。また、確実に調べるためには、本店所在地の管轄の法務局に行き、商号調査をできるパソコンで検索をするか、商号調査簿の閲覧申請をして閲覧する方法があります。


ルール②必ず【株式会社】を入れる
株式会社であることを表示するために、商号の前か後ろに【株式会社】を入れなければなりません。前についている場合を、前株(まえかぶ)、後ろについてる場合を後株(あとかぶ)と言ったりします。ちなみに株式会社を英語で表記(例えば、Co.,Ltd.)などとして登記することもできません。合同会社の場合は、【合同会社】を必ず入れます。

ルール③公序良俗に反するものはダメ
道徳に反することや、わいせつな言葉は使用できません。

ルール④業種によっては必ず使用する文字がある
銀行や信託銀行、保険会社は、法律上、その業種を表す文字を商号の中で使用しなければいけません。また、そのほかの業種が、銀行、信託、保険などといった文字を使用することはできません。

ルール⑤使用できない文字
使用できる文字は、漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字(大文字、小文字)、アラビア数字、一部の符号(&、・、.、-、,)などです。
符号については、商号の先頭や末尾には用いることはできません。ローマ字の場合は、複数の単語を使用する場合のみ、スペースを用いることができます。

【OKな例】
株式会社M&A、株式会社Dream come true、123株式会社

【NGな例】
&A株式会社、!!株式会社、

商号の決め方
商号の決め方は人それぞれです。個人事業主のときに使っていた名称をそのまま引き継いだり、自分の名前をいれる(例:ウッドベル【鈴木さん】)といったケースもありますし、業種(例:コンサルティング、自動車)や、地域名(例:東京)をいれるといった場合もあります。好きな言葉を英語にしたり、造語を使うなども考えられます。

事例
私は、自分の会社に株式会社えんカウントという商号をつけました。
由来は、すべての「ご縁」を大切にしていき、数えていくという意味を込めました。造語なんですが、元々エンカウントとは、ゲーム用語であり、移動画面でキャラクターと遭遇して戦闘画面に切り替わる現象を指します。encountという英語はありませんが、英語のencounter【偶然出会う、出くわす】に由来しています。会うという意味合いもご縁といっしょということでいろいろと意味を込めました。

誰もが知っている大企業にもそれぞれ名前の由来があります。以下のリンクはウィキペディアですが、いろんな会社の名前の由来が載っているので、参考になると思います。
ウィキペディアの名前の由来


執筆者: 満田 将太 資格:税理士・公認会計士
得意分野:起業支援・財務分析
連絡先:mitsuda@en-count.com

監査法人で会計監査に従事し、様々な業種(代理店業・製造業・商社・百貨店等)の経営を見てきました。また自身でも高齢者住宅の紹介業で起業していますので、そのような経験を活かして独立・起業のアドバイスなどが出来ればと思います。
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